食品製造業の電話受注トラブル防止!「言った言わない」をなくす業務効率化術
2025/12/18
食品製造業の電話受注トラブル防止!「言った言わない」をなくす業務効率化術
食品業界に42年、特に受注業務の改善に20年以上携わってきましたが、多くの食品製造業の現場で共通して耳にする悲鳴があります。 それは、電話受注による「言った言わない」のトラブルです。
「10ケースと言ったはずだ!」「いえ、メモには1ケースと書いてあります……」 こうしたやり取りは、担当者の精神をすり減らすだけでなく、緊急配送によるコスト増や、最悪の場合は取引停止にもつながりかねません。
今回は、食品製造業における受注業務の効率化と、電話受注特有のトラブル防止策について、現場の実情に即した解決策をお伝えします。
【食品製造業の課題】電話受注トラブルはなぜ起きるのか?
なぜ、デジタル化が進む現代でも、食品業界では電話受注がなくならないのでしょうか。 「急ぎで注文したい」「いつもの担当者に伝えたい」というお客様の心理に加え、受ける側も「断りきれない」という事情があるからです。
しかし、その結果、現場では以下のようなリスクが常態化していませんか?
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メモの散逸・解読不能: 忙しい時に走り書きしたメモが、書類の山に紛れ込んだり、他の人が読めない文字になっていたりする。
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聞き間違い・思い込み: 工場内の機械音や話し声で、「イチ」と「ハチ」、「サン」と「ナナ」を聞き間違える。
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属人化の弊害: 「あの担当者じゃないと、お客様の『いつもの』が通じない」ため、特定の社員が休めない。
これらは単なる個人のミスではなく、**「ミスが起きやすい仕組み」**で仕事をしていることに原因があります。
電話受注のトラブル防止と業務効率化を実現する3つのステップ
では、どのようにしてこの状況を改善すればよいのでしょうか。私がコンサルティングの現場で実践しているトラブル防止と効率化のステップをご紹介します。
1. 「記録」を残すルールの徹底(アナログ改善)
いきなりシステム化が難しい場合は、アナログなルールの徹底から始めます。
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復唱確認の義務化: 商品名、数量、納期を必ず復唱する。
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受注メモのフォーマット化: 裏紙への走り書きを禁止し、必須項目(誰が・いつ・何を・いくつ)が印刷された「電話受注票」を用意する。
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通話録音: 最近は安価に導入できる通話録音機器があります。「言った言わない」の最終防衛ラインとして非常に有効です。
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2. FAX・メールへの誘導(文字化)
電話受注を減らすための交渉です。「聞き間違いを防ぐため」という名目で、FAXやメールでの注文をお願いしましょう。 「FAX用紙がない」というお客様には、専用のExcel発注書を作成して差し上げるのも効果的です。これだけで、電話対応の時間が大幅に削減され、業務効率化が進みます。
3. 受注システムの導入とデータ連携(デジタル化)
最終的には、Web受注システムやBtoB ECサイトへの移行を目指します。 お客様自身に入力していただくことで、受注側の入力ミスは「ゼロ」になります。 また、私が得意とするExcel VBAなどを活用し、受信したデータを基幹システムへ自動連携させる仕組みを作れば、入力作業そのものをなくすことも可能です。
まとめ:仕組みを変えれば、受注業務は劇的に楽になる
食品製造業において、受注業務は売上を作る「要」の仕事です。しかし、そこが疲弊していては、会社の成長は止まってしまいます。
「うちは昔ながらの付き合いが多いから、電話はなくせない」と諦めないでください。 トラブル防止の仕組みを作り、少しずつ効率化を進めることで、現場の空気は確実に変わります。
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